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2015-09-29

もしも(!?)のときの資金調達!経営セーフティ共済

経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済制度)は、取引先事業者が倒産し、売掛金債権等が回収困難になった場合に貸付が受けられる、法律に基づく国の共済制度です。

回収見込みの資金を自社の運転資金として考えているのに得意先が倒産してしまうと、自社の資金繰りが悪化してしまいます。経営セーフティ共済は、このような中小企業者が連鎖倒産等に陥る事態を防止し、中小企業者の経営安定化を図る役割を持っています。

国が全額出資している独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営しており、平成27年3月末現在で約38万社が加入し、貸付累計件数は約27万件、貸付累計額は約1兆9千億円にのぼっています。

平成23年10月1日には掛金の積立限度額が320万円から800万円に、掛金月額の上限額が8万円から20万円に大幅に引き上げられ、より大きな額の貸付けが受けられるようになりました。

共済金の貸付けは無担保・無保証人で、「回収困難となった売掛金債権等の額」と「掛金総額の10倍に相当する額(最高8,000万円)」のいずれか少ない額の融資を受けられます。取引先が倒産していなくても、臨時に事業資金が必要となった場合、一時貸付金として融資を受けることもできます。

貸付けだけでなく、税制上のメリットもあります。毎月の掛金は5,000円から20万円の範囲(5,000円刻み)で自由に設定でき、800万円まで積み立てることができます。この掛金は法人の場合は税法上損金に、個人事業の場合は必要経費に算入できるのです。

 

加入要件は各業種において、引き続き1年以上事業を行っている次表のいずれかに該当する会社または個人の中小企業者となっています。

業種 資本金の額
または
出資の総額
常時使用する
従業員数
製造業、建設業、運輸業その他の業種 3億円以下 300人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
小売業 5,000万円以下 50人以下
ゴム製品製造業 (自動車または航空機用タイヤおよびチューブ 製造業ならびに工業用ベルト製造業を除く。) 3億円以下 900人以下
ソフトウェア業または情報処理サービス業 3億円以下 300人以下
旅館業 5,000万円以下 200人以下

 

組合では、企業組合、協業組合、共同生産等の共同事業を行っている事業協同組合、事業協同小組合、商工組合等が該当します。

中小企業にとって厳しい経済状況が続く時こそ、これからの不足の事態を想定して早めに対策をたてておきたいものです。

※ 2015年8月31日作成
※ 作成日現在の法令にもとづき作成しています。